1969年12月リリースの7thシングル、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの代表曲であり彼らに3つある全米№1ヒットの内の2つ目"サンキュー"です。スラップ奏法の名人LARRY GRAHAMのベースとSTONE兄弟の16ビートカッティングギターに男女混成ヴォーカルが乗る、'70年代の幕開けを飾ったファンクの名曲。サブタイトルは"for lettin' me be myself again"の言葉遊びとか。内容は神と自己肯定への感謝らしいですが、あらゆる人々や物事への感謝、そして特に今年はスライ・ストーンことSYLVESTER STEWART氏への感謝も込めて"素晴らしい音楽をありがとう"。
20歳頃からシーンで活動していたというSLY STONEが結成し1967年デビューのUS・R&Bバンドが翌'68年11月にリリースした5thシングルです。人種差別を始めとしたあらゆる偏見を否定し平和と平等と連帯をコンパクトながらも高らかに歌い上げた曲で、'69年2月から3月にかけて全米チャート4週連続No.1を記録しました。時あたかも'68年と言えば4月にキング牧師暗殺事件があったばかり。4年前に公民権法が成立してもまだまだ情勢は混沌としていたところ、SLY自身も若きアフリカ系アメリカ人として黙っていられなかったのでしょう。タイトルはありふれた普通の人間、みんなと同じパンピーという意味ですが、そんな普通の兄ちゃんが"Different strokes for different folks"と当たり前の現状を述べ"We got to live together"と訴えます。明るくシンプルなファンクテューンですが内容は深いですよ。先月久々に聴いた時サビが"どこかで春が"に聞こえたことは内緒…。